【HTML5とか勉強会】Tizen基礎知識と今後の期待
WIndows 8から多少ズレますが、「HTML5とか勉強会」に行ってきました。
■HTML5とか勉強会
目的は「Tizen」の情報収集。
ご存じの通り、Tizenは次期モバイル端末OSで、端末も含めて開発が出来ます。
基本的にはAndroid同様の端末系機能+HTML5での開発が出来るので、タブレットでも作られた日にはWIndows 8の普及に無縁とも言い難いという事で、内容をざっくり共有したいと思います。 (コミュニティとしてTizenJapanコンソーシアムの方々がどんな情報持っているかも気になったので)
■概要
まず、今年になって流れているメディア報道では誤解を招く部分が多々あるとの事。
TIzenの生い立ちが一般的には「"MeeGO"と"LiMo"が流れてHTML5というキーワードでTizenになった」というイメージが、本当はもっと複雑。
Tizenといっても車載向けのTizen IVIと携帯向けのTizen Mobileの2つがあり、中身は全然違うので注意。(最終的には統合されるかも?)
モバイルTizenの仕様を作っているのはTizenアソシエーション(http://www.tizenassociation.org/ja-JP/)で、その仕様に則って各メーカやキャリアが開発している。Tizen=Sumsungやインテルというイメージがあるがそうではない。
そもそもSumsungとintelでもロードマップが違う(インテルは2.0を発表せず、Sumsungは今年夏に予定している)
◯TizenWebAPI概要
■Tizenアプリの種別
2.NativeApp(C/C++)
3.HybridApp(HTML5,JS,CSS and C/C++)
■開発環境(SDK)について
・Tizenを開発するにはSDK(eclipseベース)が必要。今は2.0αが最新だが、2.0αでもまだWebAPIでの開発しか出来ない。動作環境もMacではNG(Windows32/64bitまたはUbuntu32/64bit)。
■SDKで出来る事
・HTML5のコーディング
・wgtパッケージの作成
・Tizenでバイスへのwgtパッケージの送信
・デバッグ
・デバイスエミュレーターとWebシミュレーター
□SDKダウンロードサイト
https://developer.tizen.org/downloads/SDKs
■エミュレータとWebシミュレータ
現状、作ったアプリを動かす為には以下3種類しかない。
・Tizen DevPhone
・TizenDevice Emulator
・TizenWeb Simlator
Tizen Device EmulatorのターゲットはARM(つまりHTML5関係ない)。
Dviceが完全にエミュレートされているのは素敵だが、その動きは限りなく遅い。
Chrome上で動作する「Tizen Web Simlator」の方が動作が速いので、今アプリ開発をするなら最終確認だけデバイスエミュレータを使うくらいで良い。
■TizenWeb Simlator
・アプリにMassagingを投げる
・Call➡通話のAPIが用意されているので
・Geolocation
・Timezone
・Device & NetworkSetting(3G,WiFi,LTE)
・Battery
・NFC Adapter
・PawworManager
・Webアプリ動作時のHTML5スコア
(゚ー゚)y-.。o○(別に良くもわるくもないかんじ)
■TizenWebAppsについて
・WebAppsの仕様はW3Cの仕様に準拠している。".wgt"
・XMLのコンフィグレーションはAndroidのManifestとほぼ同じような気がする。
APIの種類は4種類
・Tizen Device API
・Tizen Web UI Framework(基本的にはJqueryMobile)
■FIreFoxOSとの違い
Tizenの場合はHTML5だけじゃなくNativeでの開発が出来るくらい。
■コミュニティ活動について
・Tizen勉強会を毎月豆蔵さんオフィスで開催中との事
・詳しくはTizen Japanコンソーシアム(GoogleGroup)へ
https://groups.google.com/forum/#!forum/tizen-japan
★結論(個人見解)★
オープンとはいえTizenその物の仕様や開発環境も成熟しておらず、開発が各社独自なので急激な成長は無いと思われる。また、Tizen IVIもTizenMobileも他OSと差別化する要素が現状無い為、昨年末のdocomoが日本市場に投入するという話も懐疑的。
HTML5の公式サポートはWindowsストアアプリやWIndowsPhone8でもやっている事なので目新しさはなく、Nativeでの実装方法(C/C++)が見えない限り、Androidとの違いも何とも言えない。。Nativeでメーカがバリバリにチューニングしたアプリならば速そうだけど。
HTML5やjQuey、JS等のWeb技術は用途が拡がっているので言語レベルでの技術的にはやはり先行するのが大事だとは思いますが、OSとしてはTizenよりはWindows Phone8を待つほうが現実的かと。
なんとも。