WIndowsストアアプリの申請→公開の手順(前篇)
ストアアプリの申請は開発者をリードする為の仕組みが揃っていて順序立っているので「やり方全然分からない」という事はありませんが、結構時間がかかります。審査についてはAndroidほどゆるくはなくiOSほど厳しくなく時間ももう少し短いです。技術書や公式サイト等でもやり方は載っていますがここでは実体験をもとに一連の流れを書きたいと思います。
■ストア申請前の注意事項
・最初のうちは「少なくとも1時間は審査作業にかかる」と思ってください。業務で行うのであれば半日は申請作業時間として見ておいた方が良いです。申請から公開までは10日は見ておいた方が無難です
・お仕事として実施する場合にはアプリコメント、公開対象国、スクリーンショット(ストア内販促用含む)、各種ロゴ画像等々、クライアントの人に用意してもらう事も色々あります
・アプリのコードは完成形を前提とし、不要なファイル等があってはいけません
手順①:アプリケーション名の予約
ストアへの申請はVisualStudioの[プロジェクト]→[ストア]の各項目を行っていけば完了出来るようになっています。
各項目はWindowsデベロッパーセンターのダッシュボードとも連動しているので、ここから操作をするという事は覚えておいてください。今回は既に開発者アカウントは取得している事を前提に説明します。まず、申請にあたってそのアプリ名をストアに「予約」する必要があります。既に誰かが利用または予約しているアプリ名は使えないので、アプリ名の予約は本当は開発前にやっておいた方が無難です。
手順②:package.appxmanifestの記載を整える〜コンテンツUI〜
つぎにアプリのマニフェストファイルを整えていきます。package.appxmanifestファイルには「アプリケーションUI」、「機能」、「宣言」、「コンテンツURI」、「パッケージ化」の4つのタブがあり、それぞれ申請に必要な情報を記載する必要があります。これは左から順に記載していけば問題ないです。
ここで不備がある場合はリアルタイムにエラーと原因が表示されるので、それに従えば大丈夫です。ロゴ等の画像はimageフォルダに入っているものになりますが、サイズが規定値より少しでも違うとエラーになるので注意。ロゴデザインが作成できない人はテキストベースで作成したアイコンのサイズだけ変更してすべてに適用するのが近道です。
手順③:package.appxmanifestの記載を整える〜機能〜
アプリケーションが利用する機能です。ハードウェアやネットワーク通信をする場合にはチェックが必要になります。どれにも当てはまらない場合はチェックなしで大丈夫です。
手順④:package.appxmanifestの記載を整える〜宣言、コンテンツURI〜
この2つは基本的に書いた事ありません。書かないで審査落ちた事もありません。
手順⑤:package.appxmanifestの記載を整える〜パッケージ化〜
基本的には書かれている事をそのまま記載していきます。テンプレート等を利用していて「発行者」や「パッケージファミリ名」が違っていても後から関連付けられるので大丈夫です。そのまま進んで下さい。
手順⑥:アプリケーションの関連付け
VisualStudioの指示に従って開発者アカウントでログインすると、アプリの関連付けが行われます。先のマニフェストの発行者やファミリ名が予約したアプリ名と合わせて関連付けられます。
手順⑦:認証キットを起動してアプリの事前審査を行う
ストアアプリは本番の審査に提出する前にローカルで認証キットを利用して自動テストをする必要があります。ストアメニューから「アプリパッケージの作成」を選択し、作成されたパッケージの自動テストを実行します。
※注※認証キット(Windows App Certification Kit)は都度更新されています。古いキットが古いと本番の審査で落ちる事があるので、最新化しておく事をおすすめします
自動キットはアプリの内容によりますが、大体10〜15分くらいかかります
自動テストが完了すると結果が出ます。不合格の場合にはその原因もレポートにてちゃんと教えてもらえます。ちなみにこの時は外部ライブラリで追加したファイルの文字コードがutf-8になっていなかった為、不合格となりました。
レポートに従って修正すれば良いので、最初は不合格も出やすいですが根気よく対応すれば3回目くらいには合格出来ると思います。
手順⑧:アプリのスクリーンショットを撮影する
自動テストにも合格したのでそのパッケージはそのまま申請用ファイルとして使えるようになりました。VisualStudio側最後の行程としてストアで掲載されるスクリーンショットの撮影を行います。スクリーンショットはエミュレータで簡単に撮影できます。「スクリーンショットのキャプチャ」を選択すると自動的にエミュレータが起動します。
エミュレータのカメラボタンを押せば「ピクチャ」フォルダに画像が保存されます。
スクリーンショットは最低1枚で大丈夫ですが、自分の推したい画面は一応撮っておいて、最終的な提出時にチョイスすればよいと思います。
ここまででVsualStudio側での申請に関する作業は終了になります。あとはデベロッパーセンターのダッシュボードでの事務的な作業を済ませれば提出が出来ます。
ダッシュボード側のやり方は後編で説明します。